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カスハラのない業種はある?2026年の最新動向を踏まえて20代が次の仕事を選ぶ前に知るべきこと

「次は、もうあんな思いをしない仕事に就きたい」。カスタマーハラスメントで消耗した人ほど、転職ではそう考えます。その感覚は正しいです。ただ、2026年の今、実務的な答えはよりはっきりしています。完全にカスハラがゼロの業種を探すより、カスハラを個人に押しつけない会社を見抜くほうが重要です。

 

その理由は、世の中の基準自体が変わってきているからです。東京都ではすでにカスタマー・ハラスメント防止条例が施行され、国でも2026年10月1日から、事業主にカスハラ対策が義務付けられます。つまり今は、「理不尽を受けるのは接客だから仕方ない」とする会社より、「従業員を守る仕組みを持つ会社」が標準になっていく転換点です。

最新の話題で見ると、「業種選び」だけでは足りない

2026年3月に東京都が公表した実態調査では、過去1年間にカスハラ被害にあった従業員は11.9%でした。内容で最も多かったのは「継続的な、執拗な言動」で61.6%。しかも、被害の場面は「電話・メール」が69.5%で、「対面」だけの問題ではありません。つまり、店頭接客を離れれば安心、というほど単純ではないということです。

 

さらに見逃せないのは、対策の普及がまだ十分ではないことです。同じ東京都の調査では、カスハラ防止対策に「取り組んでいる」と答えた企業は38.5%にとどまりました。言い換えると、6割以上の企業は、少なくとも十分に対策しているとは言い切れない状態です。今の転職市場では、業種より先に「その会社は守る側か、我慢させる側か」を見たほうが外しにくい、ということです。

リスクが高くなりやすい仕事の共通点

もちろん、被害が出やすい仕事には傾向があります。パーソル総合研究所の調査では、福祉系専門職、顧客サービス・サポート、受付・秘書、医療系専門職、ドライバー、小売の接客職などで経験率が高く出ています。共通するのは、顧客と直接やり取りし、その場で感情の矛先を受けやすいこと、そして謝罪・判断・感情処理を個人で背負いやすいことです。

 

ただし、ここでも大事なのは「人と接する仕事は全部危険」と雑に考えないことです。同じカスタマーサポートでも、録音・ログ・エスカレーション基準が整っている会社と、現場の我慢で回している会社では、しんどさがまったく違います。

今の時代に“避けやすい会社”の条件

2026年10月から国が企業に求める対策は、求職者にとってそのまま見極めポイントになります。厚生労働省のリーフレットでは、会社に対して、方針の明確化、相談窓口の設置、迅速な事実確認、被害者への配慮、再発防止、悪質事案への対処方針、不利益取扱いの禁止などを求めています。

 

つまり転職先を見るときは、次の点を確認すると精度が上がります。

・クレームや迷惑行為の一次対応は誰が持つのか

・上長や別部署へ切り替える基準があるか

・録音、ログ保存、対応履歴の管理があるか

・悪質なケースで「対応しない」「出禁」「警察相談」ができるか

・相談した社員が不利にならない運用があるか

 

この質問に具体的に答えられない会社は、制度がないか、あっても機能していない可能性があります。逆に、ここを言語化できる会社は、少なくとも「従業員を守る」という発想を持っています。

カスハラで辞めた経験は、いまの市場ではむしろ説明可能になっている

以前よりも、カスハラは「個人の耐性の問題」ではなく、「会社がどう守るかの問題」として扱われるようになっています。政府広報でも、暴言、脅迫、執拗な言動、長時間拘束、土下座の要求、不当な賠償要求などが具体例として整理されており、線引きが明確になってきました。自分が受けていたものが「ただのクレーム対応」だったのか、「就業環境を害する行為」だったのかを、以前より説明しやすい時代になっています。

 

だから、カスハラが原因で辞めたことを必要以上に引け目に感じる必要はありません。大切なのは、次の会社で同じ構造に入らないことです。業種名だけで安心せず、会社の運用と防衛線まで見て選ぶこと。それが、今の転職ではかなり重要になっています。

最後に

最新の流れを踏まえると、「カスハラのない業種はあるか」という問いへの実務的な答えはこうです。ゼロを保証する業種はないが、避けやすい会社はある。そして、その見分け方は以前よりはっきりしてきています。次の転職では、仕事内容だけでなく、「理不尽を個人で抱え込ませない設計か」を基準にしてください。

 

もし一人で見分けきれない場合は、求人票だけでは分からない現場運用まで含めて確認するのがおすすめです。キャリアスタンドアップの 無料キャリア相談では、カスハラを避けやすい職場の見分け方も含めて相談できます。